新社会人としての生活にも慣れてきたので、そろそろカードローンを申し込もうと考えています。ですが先日、友人から「団体信用保険に加入させられていないか気をつけろ」と言われました。そういえば中学生の頃、ニュースでこの保険の名前を何度か聞いた記憶があります。

どういった内容かは忘れてしまいましたが、金融機関はかなり悪質な方法で、この保険に加入させていたはずです。最近もこういった手口は蔓延しているのでしょうか?また、私も知らないうちに加入させられているのでしょうか?心配で夜も眠れません。
(⇒リスク回避の為には安全な金融業者を選ぼう

現在、団体信用保険への抱き合わせ加入は鳴りを潜めています

団体信用保険、団信保険など、呼び名は様々ですが、正式名称は消費者信用団体生命保険と言い、これは契約者が死亡した際、最高300万円が遺族ではなく金融機関に支払われるという保険です。「融資を受けた契約者にもしものことがあった時、遺族の方々のご負担を無くす事が目的」というお題目が掲げられてはいましたが、その手段は悪質そのものでした。

数年前までは、カードローンの申込書と保険加入契約申込書が一緒になっており、気付いたら加入させられていた、というケースが後を絶たなかったのです。掛け金は金融機関が負担をしていましたが、これも矛先を可能な限り逸らす為だったのでしょう。消費者金融庁の調査によると、消費者金融大手5社が2005年度に受け取った保険金は3万9880件。その内の約1割が自殺だと報告されています。

結局のところ、「ご自身の命を暫定的な担保にして融資を受ける」という仕組みにほかならなかった訳です。なんとも肝の冷えるお話ですが、数年前、既に金融庁から融資の申込書と保険加入を混同させないという方針が打ち出されており、各金融機関も業務の増大やシステムメンテナンス等、適当な言い訳を口にしながら、その方針に追従しています。ご安心下さい。

【参考ページ】
今のカードローンに危険性はあるのか

なぜ、今のカードローンは団体信用保険をかけなくなったのか

一般的に金融機関から借金をする時には担保が必要になります。例えば住宅ローンを組む場合には、住宅と土地が担保になります。万一借金を返済できなくなった時、金融機関は担保があればそれを売却して返済に当てることができるのです。しかしカードローンに担保はありません。

なぜ担保がないかというと、万一返済できなくなった時の為に金利を高めに設定しているからです。かつては異常な金利で暴利を貪る悪徳金融会社がありましたが、今では利息制限法によって、利息の限度が決められています。そのためほとんどの消費者金融の利息は最大で18パーセントになっています。

消費者金融にとっては18パーセントの利息なら、担保を取らなくてもリスクは回避できるのです。このように利息でカバーしているので、カードローンに担保は不要なのですが、数年前までは団体信用保険を担保代わりにしていた消費者金融もあったのです。

団体信用保険というのは、住宅ローンを借りている人なら団信という名前でおなじみです。これはローンを借りている人が死亡した時に、団体信用保険の保険金によって借金を返済できるという仕組みです。消費者金融がこの保険を借り主に内緒で掛けていることが問題となり、今では団信を担保にしている金融機関はありません。

このようにカードローンに担保がないのは利息でリスクを回避しているからだとわかりますが、借りる側としては、だからこそ利息の低いところを利用するメリットがあるわけです。実際に利息を低くしているところは、それだけ自社のリスクを背負っているということになります。リスクを背負ってでも、お客を集めたいという姿勢には共感できるものがあります。

以上のような仕組みを知ることによって、金融会社の考え方が理解できます。また利用する側にとっても、金融会社の考え方を知ることでカードローンを選ぶ時の参考にできます。理想的なカードローンは利息の低いところを選ぶだけではなく、自分に合ったものを選ぶというのが正解なのです。
(⇒様々な金融会社からここぞというところを選ぶ

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