企業の社長などの要職についている人は、カードローンの審査の際にどういった扱いを受けるのですか?普通の人と同じような審査になるのか、審査で優遇されたりするんですか?
要職についていてもカードローン審査にはそれほど影響しません
カードローン審査で、企業の役員などの要職についていると審査で優遇されたりするかという質問を多く見かけます。カードローンの審査は、もともとそれほど厳しいわけではないので、前提として借入金額が大きい場合を想定して話を進めていきます。なぜなら、借入金額が小さい場合は、どの地位であっても大抵審査を通過できるためです。
さて、カードローンの借入金額が500万円以上になると、それなりに厳しい審査を通過しなくてはいけなくなります。収入の証明はもちろんのこと、どういった仕事についていて、どのくらいの期間働いているのかといったことを審査されます。銀行の場合はさらに厳しく、家族構成や職種などを見られます。職場の地位は、この時に参考材料にされます。
(⇒融資審査で収入の証明を行う場合)
実際に職場の地位が審査にプラス材料として働くには、、いわゆる役員ポスト以上の地位が必要になります。すなわち、専務、常務、代表取締役などの一定階級以上の地位でない場合は、その地位は考慮されません。経営陣の場合は、収入の形式自体が違うので、審査の基準自体も変わってくるのです。従業員として課長や部長といった役職は、カードローンの時にはまず無視されると考えて構いません。そんなことよりも、どの程度の勤続年数があり、年収がいくらであるかということのほうが重要なのです。簡単に言えば、年収700万円の部長より、年収800万の課長の方が契約者としての質が高いということです。地位についてはそれほど重要視される判断材料ではないのです。
会社社長でもカードローンを利用することは可能か
カードローンやキャッシングといえばひと昔前はサラリーマン金融という通称もあったほどで、一般的には会社員などのいわゆる「月給取り」の人が利用するものというイメージがありましたが、近年は様子が変わってきています。取扱い業者の商品説明を見ても、パート・アルバイト・派遣社員等でも利用可としているところが大半です。つまり返済能力があると認められる程度の安定した収入があれば、職種については問わないというのが基本となっています。
ならば、たとえば会社の社長が資金繰りのためにカードローンやキャッシングを利用することもできるのかというと、これは各業者ごとに対応が分かれます。以下、その具体的な事例についていくつかのパターンを解説します。
まず、経営している会社が法人の場合です。この場合は、通常は利用することが可能です。なぜなら社長であっても「法人に使用される者」として扱われますので、立場上はサラリーマンと違いがないからです。ただし注意が必要なのが、会社の資金繰りを優先するあまり役員報酬をゼロ円にしているようなケースです。この場合は他にお金を稼ぐ手段を持っていないと収入要件の方で利用不可となってしまいます。
次に、個人経営の場合です。この場合は個人事業主でも利用OKとしている業者と個人事業主は利用できないとしている業者の2つに分かれます。もちろん利用可能な場合でも、収入要件については先に述べた法人経営者の場合と同様の注意が必要です。
また、使いみちについても一切問わないという業者と事業性資金への利用は不可としている業者の2つに分かれます。もちろん社長であっても純粋な生活資金用に借り入れを行うことはできますが、家族経営の小さな会社などでは経営と家計が明確に分離されていないケースがあるので、審査を受ける際にはきちんと説明する必要があります。
なお、上に説明したケースで利用不可となる場合であっても、ローンそのものが利用できないという意味ではありません。多くの業者ではいわゆるビジネスローンと呼ばれる事業性資金に特化した融資制度を提供しているので、そちらを利用できるチャンスはあります。